【対談】塾長・山田が語る「学びの原点」
NextStepの塾長・山田侑季は、常に「1対1の指導」にこだわりを持ち続けている。その理由は、彼の原体験と、これからの社会で求められる“多様性”に応える教育の在り方にある。
「1対1でしか救えない子どもがいる」
── そもそも、なぜ1対1の指導形式にこだわっているのですか?
山田: 僕自身、学生時代に「わからないことを置き去りにされる」経験がすごく多かったんです。集団指導では質問するのが恥ずかしいとか、自分のペースが合わないとか、そういう子って本当に多い。1対1なら、その子のつまずきに向き合って一緒に悩める。だからこそ、本当の意味で“救える”と思っているんです。実際に、集団塾で成績が伸びなかった生徒が、個別指導に切り替えてから自信を取り戻し、志望校に合格する事例も何度も見てきました。
もちろん1対1には手間もかかります。でも、生徒一人ひとりと向き合うには、それが一番の形だと思っています。学校の成績だけでなく、その子の性格や生活習慣、時には家庭環境まで理解してこそ、本当の指導ができると思うんです。
「教育は“合わせる”ことじゃなく、“見つける”こと」
山田: 昔の教育は、「みんな同じようにできること」が良しとされてきました。でも今の社会は違いますよね。YouTuberもいれば、エンジニア、介護士、アーティスト、海外留学に飛び出す子もいる。そんな時代に、「このやり方が正しい」って押し付けるのは、むしろ子どもたちの可能性を狭めてしまう。
教育は“選ばせる”のではなく、“見つける”手助けをすることだと思っています。そのために必要なのが、自分自身を知る機会。そして、それを対話の中で見つけていくこと。NextStepでは、授業の中で将来の話をしたり、講師自身の大学生活や人生観を共有したりする場面も意識的に作っています。
「地方の子どもたちにも“選択肢”を」
山田: 僕が長泉町に塾を構えているのも、ある意味“使命感”です。地方の子って、自分がどんな大学があるのか、どんな仕事があるのかを知らないまま「なんとなく」で進路を決めてしまうことが多いんです。
NextStepでは、東京や京都、大阪、そして海外の大学に通う現役講師たちがオンラインで指導しています。生徒にとって、「こんな世界があるんだ」と知るきっかけになる。それが一番大きな価値だと思っています。
講師もただ勉強を教えるだけではなく、「あなたの人生に本気で向き合う存在」でありたいと思っています。そんな空間を地方から届けたいし、広げていきたい。それが僕の原点です。
「“点”じゃなく“人”を育てたい」
山田: 成績がいい子が立派なわけじゃない。逆に、テストが苦手でも、思いやりがある子、考え続ける子、自分の言葉を持っている子の方が将来社会で活躍するんじゃないかって思うこともあります。
もちろん、受験という枠の中で戦う以上、点数は必要です。でも、それ以上に「自分はダメだ」と思い込んでしまう子を減らしたい。だから僕たちは、授業中に「できたこと」に注目して声をかけます。成功体験を積み重ねる中で、自己肯定感が育っていくのをたくさん見てきました。
教育って、未来を育てること。だからこそ、学力の先にある“生きる力”まで見つめることが大切なんだと、日々感じています。
← ブログ一覧に戻る